16cmのストウブで、小さなパンを焼いていたときは
20cm用のレシピを、私なりに16cmに置きかえながら作っていました。
材料を減らし、焼き時間を調整しながら、
その時の自分の体調に無理のない形を探していた日々。
小さなパンでしたが、
私にとっては、とても満足のできる時間でした。

体調の回復は、料理への考え方にも変化をもたらしました。
義務や研究のようだった料理時間から、
料理することも、食べることも、片付けることも、
少しずつ「楽しむもの」へと変わっていったのです。
そんな私にとって、
大きめの料理への挑戦は、とても自然な流れのように感じられました。
20cmのル・クルーゼで焼いたパンは、
16cmのように材料を換算する必要がなく、
レシピそのままで焼くことができました。
発酵後のサイズを見ると、
20cmの鍋はやはり「ちょうど」。

きつすぎず、余りすぎず、
きっとこれが標準なのだろうと思える、
安心感のある焼き上がりでした。
プレーンで焼いたり、
胡桃やレーズンを加えて焼いたり。


そして、24cmのル・クルーゼで焼いたパンは、
これまでとは少し違う感覚を連れてきてくれました。

余裕がある分、
「模様を入れてみようかな」と思えました。


24cmで焼いたパンは、
今までの中でいちばん薄皮で、
パリッとした仕上がりになりました。
同じ作業量でも、
鍋のサイズが変わるだけで、
パンの表情も、味わいも、少しずつ変わります。
今は24cmで焼くパンがお気に入り。
けれどきっと、
また小さな鍋に心が動く日も来るのだと思います。
パン作りは、いつも私の心と連動しているわけではありません。
けれど振り返ってみると、
この流れそのものが、今の私を静かに映しているようにも感じています。
小さなお鍋では、
その時にできる最大限の調整をしていた私。
ちょうどのお鍋では、
やっと普通に戻れたような気がして、
少しずつ工夫を楽しみ始めた私。
大きなお鍋では、
無邪気な遊び心が、そっと加わった今。
私の暮らしの中に、私の心が潜んでいるようで楽しいなぁと思いながら
また、パン作りをしています。


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