こねないパン、私の見極め|朝ごはん

ル・クルーゼ20cmで焼き上げたこねないパン。こんがりと狐色に焼けた丸いパンが、湯気を立てている こねないパン
栗原はるみさんのこねないパン ブール

「こねないパン」は2016年に発行された本。

最初に作ったときは、
それほどおいしくできなくて、
そのまま本棚に何年もしまわれていたレシピ本のひとつでした。

それが最近、
もう数えきれないほど、
この「こねないパン」を焼いています。

25年近く家でパン作りをしてきた私は
今回もレシピにならって作ってはいるのですが、
「感覚」で見極めれるようになっているようでして

自分でいうのもなんですが
パン作りに関しては成功につながる状態がわかっている、
そんな「感覚」があるのです

3度目の発酵を終えた真っ白な生地。

それは
輝く月のように、白く、眩しい状態。

私は、生地を見て思うのです。
「美しい」と

発酵を終えたこねないパンの生地。クッキングシートを敷いた鍋の中で、月のように白く静かに膨らんでいる様子

そう感じることが
私の見極めのひとつなのだと
最近になって気づきました。

1.5倍になったかどうか。
何℃で、何時間経ったか、とか。

そういう判断で、
私はもうパンを焼いていないのです。

だから
昔のように
誰かに教えることは
もうできない気がしています。

みんなは
どんなふうにパンを焼いているのだろう。

ふと思って、
パソコンを起動し
YouTubeで検索しました。

同じこねないパンのレシピでも
ホームベーカリーで発酵まで行い、
そこから鍋で焼成する人もいます。

「こねない」という言葉から、
もっと自由に、
それぞれのやり方で作っている人たちがいるとわかりました。

どの作り方も家庭で愛され、
その家に合った工夫がされています。

私の「美しいと思う感覚」という見極めも
なんだか、可愛く、あり得てよい基準に思えるのです。

ビーフシチューを添えたり、
発酵のあいだに野菜をグリルしたり。

レシピも、味も、頂くひとときも、
それぞれの人々の暮らしに溶け込んでいる。

そういう世界線が好きだな、と思い
パソコンを閉じました。

幸せもおいしいもパーソナルなもの。

ル・クルーゼ20cmで焼き上げたこねないパン。こんがりと狐色に焼けた丸いパンが、湯気を立てている

本当は、25cmの琺瑯鍋で焼成するレシピ。
けれど、わが家ではル・クルーゼ20cmで焼いています。

少し窮屈そうだけれど、今の私の「こねないパン」は、
とてもおいしい。

強力粉。
水。
砂糖。
塩。
イースト。

油脂分の入らない、
外はパリッと、
中はもっちりした、
とてもシンプルなパン。

シンプルだからこそ
適当に作ると
硬くなりやすい気もします。

白白とした月を眺めているときと同じように
心が静まる感覚。

私のパンは
何かが生まれそうな狐色の蕾のように
焼き上がりました。

こねないパンのトーストに林檎ジャムとココナッツオイルをのせた朝食。目玉焼きとミネストローネを添えた静かな朝の食卓

朝ごはん。

・林檎ジャムとココナッツオイルのトースト
・目玉焼き
・ミネストローネ


(追記)
この記事で使っていた道具について、問い合わせをいただくことが増えたので、リンクを置いておきます。






今回の栗原はるみさんレシピ
パン作りの原点として、何度も立ち返っているレシピです。
マーマレードバタートースト(参考)
こねないパン

はるみのこねないパン|少しずつ作っていくパンの記録
栗原はるみさんの「こねないパン」を、実際に作ったものだけ記録していくレシピINDEXです。焼きたてを楽しみながら、少しずつ増やしていきます
🌿『わたしの味』 インデックス
栗原はるみさんの2005年刊行本『わたしの味』を、心と暮らしを整えたい50代の私が一皿ずつ味わうように作っていく記録です。作ったレシピにはレビュー記事へのリンクあり。

コメント