休日の朝に焼く、プチフランス。静かな時間を楽しむレシピ。

「休日の朝に、パンを焼く。」 パン作り
「休日の朝に、パンを焼く。」

プチフランスを焼く休日の朝

休日の始まりは、粉と水と、静かな時間から。

材料も作り方も、いたってシンプル。

 準強力粉:300g
 塩:6g
 ドライイースト:1g
 モルトパウダー:0.5g
 水:210g

混ぜて20分休ませ、折りたたんでまた20分。

この「待ち時間」が、今はいちばん楽しい。

材料を混ぜて、しばらく寝かせる。

コーヒーを淹れたり、アイロンをかけたり。

次の20分では野菜を洗い、その次は少し休憩しよう。

手の中で形を整える時間も、静かな喜び。
残りの粉をすべて出してしまい、少しやりすぎたと笑う。

パン作りに慣れていなかった頃は、作業の合間もずっとレシピをにらめっこ。
次の手順を何度も頭の中で繰り返していました。

うまくいかないと、すぐに作り直していた昔の私。
今は、クープの位置を間違えても笑っていられます。

何度も作り続けてきた過去の私が、
「適当にパンが焼ける今の私」を育ててくれたのだと思えました。

焼き上がり。香ばしい香りが部屋いっぱいに広がる。石窯オーブン予熱最高温度→250度:過熱水蒸気8→250度:オーブン8分

人は、自分の夢がもう叶っていることに、気づかないことがあります。

「パンを焼ける暮らしをしたい」と願っていた昔の私。
あの頃は、本当によく練習をしていました。

焼きたての香りと、休日の光。

パンが焼ける暮らしをしている人は、
「パンが焼ける暮らしをしたい」と思わない。

夢が叶うとは、きっとそういう感覚のこと。


☕️ きょうの余白

焼きたてのフランスパンから、パチパチと天使の拍手が聞こえました。

小麦の香ばしい匂いが、部屋をゆっくりと温めていきます。

すべてが、やわらかな時間の中に溶けていくようでした。

心の奥に、静かな充足感。

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