栗原はるみさん「わたしの味」ホットケーキ|休日の小さなごちそう
休日の朝。
ゆっくり20分ほどストレッチをして体をほぐしたあと、日課のお湯をわかします。
いただきもののゆずをカップにたっぷり絞って、はちみつをひとさじ。
スプーンはさしたまま、ごくりとゆずティを流し込みました。
ゆずの香りは深呼吸と一緒に体の奥まで届き、喉を通る温かさとともに「今日も楽しみな予感」がしました。
「わたしの味」をめくりながら、ずっと気になっていたホットケーキを作ります。
栗原はるみさんのレシピを読んでめずらしく牛乳も買い、準備は万端。
材料と道具を揃えてエプロンをつけたら、我が家の台所が一気に“ルンルン・キッチン”になります。

「わたしの味」は手順写真が大量にあるわけではなく、完成写真が美しくページを飾っています。レシピ本というより、暮らしの一部のような佇まい。
細かな説明がない分、エッセイの行間から想いを読み取る楽しさがある本だと感じています。

「卵と砂糖をよく混ぜる」という言葉ひとつにも、人によって“感覚”が違うものです。
私は少し白っぽくなるまでしっかり混ぜながら、「料理教室でケーキクラスに立っていた頃」を思い出していました。

牛乳を分けて加えるタイミングや理由、粉を入れた後の混ぜ方。
いろいろと技術やコツはあっても、結局は自分が何度も何度も作ってみるなかで
自分の好みを発見していくものだと最近は思っています。

ノルディックパンで「わたしの味」ホットケーキが11枚焼けた理由

フライパンは、お気に入りのノルディックを使いました。
今の私は、我が家のフライパンで綺麗に焼けるコツが掴めているので、何度も失敗して、何度も練習したことを忘れてしまうほど「上手に焼けるのが当たり前」になっています。コツコツ練習してきてよかったです。

卵・砂糖・牛乳・薄力粉・ベーキングパウダー。
たったこれだけの材料で、どうしてこんなにも優しい香りと見た目のホットケーキが生まれるのでしょう。
栗原はるみさんが何度も作ってたどり着いたホットケーキ。今日もしっかり納得です。
レシピは4枚〜5枚のようですが、私の小ぶりのホットケーキは11枚焼けました。
レシピにあるブルーベリーシロップがなかったので、温かいあずきとクリームチーズ、アガベシロップでトッピングをしてみました。

■ “幸福を噛みしめる年齢”に気づく
小さな工夫。
お皿を温めておきました。
ホットケーキをのせてナイフを入れると、淡い甘さの小麦の香りがふわり。
あんこの温かさとクリームチーズの冷たさ。
口にいれた時の、温かさとホロリと崩れる生地感。
甘くてしょっぱくて、優しい——。
最高

バニラオイルを入れていないのに、粉の香りだけで心が満たされます。
ヨーグルトやスキムミルクなどを加えるレシピもありますが、毎日の暮らしにはこんな“引き算のホットケーキ”も良いなと思えました。
栗原はるみさんのレシピは「余白」があって、再現性があるのに、どこか自分で工夫する余地も残してくれている気がします。
エッセイにあるように、おうちで自分に合う工夫を見つけていくことを楽しむ
——その考え方にも、この本の魅力を感じています。
50代になり、「時間にはリミットがある」と自然と感じるようになりました。
だからこそ、相性の大切さがわかるようになったのだと思います。
このレシピは、私ととても相性が良い気がします。
ホットケーキをまた一口頬張り、
この幸福を丁寧に噛みしめ、
相性の良いものに出会えたことに感謝しました。
そんな、静かで豊かでおいしい朝でした🥞



コメント